おいしさがアップするスパイスの基礎知識
スパイスの要素
スパイスの保存性や防腐性、臭み消し、薬理、色付けの効果などへの期待から広く重宝されていました。
スパイスとハーブの違い
一般的には植物の種子にあたるものを用いたものがスパイス、花や葉っぱや茎などの部分を使うのがハーブと言われることがあります。
スパイスの種類
スパイスの多くは乾燥されたもので、ハーブは乾燥したものに加え、フレッシュな形でも使われるとされることがあります。
「スパイス」と聞くと日本人にとって連想しやすいのは、おそらく辛い食べ物、ピリリとした味わい、インド料理などでしょう。これらのイメージは間違ってはいませんが、実はスパイスにおいては一部の要素でしかありません。スパイスの世界というのは実に奥深く、これまで人類の食文化にはスパイスが大きな影響を及ぼしてきました。
特にヨーロッパやや中東、インド、東南アジアなどは関わりが強く、数々の国家は世界中を旅行して覇権を争い、スパイス争奪戦を繰り広げたほどです。ヨーロッパは古くから肉食が当たり前で、スパイスの保存性や防腐性、臭み消し、薬理、色付けの効果などへの期待から広く重宝されていました。また料理への香りづけはもちろん、見た目の華やかさもスパイスは持ち合せているので、スパイスは貴重なものと見なされてきました。
スパイスの種類は数百種類にも及びますが、一般的にハーブと呼ばれているものも合わせればその種類はさらに広がります。スパイスとハーブの違いは、一般的には植物の種子にあたるものを用いたものがスパイス、花や葉っぱや茎などの部分を使うのがハーブと言われることがあります。
またスパイスの種類は数百で、ハーブの種類は万という単位になると言われたり、スパイスの多くは乾燥されたもので、ハーブは乾燥したものに加え、フレッシュな形でも使われるとされることがあります。ただ明確な定義があるわけではないので、これはおおまかなイメージとなります。
日本語では「香辛料」という似た言葉がありますが、「全日本スパイス協会」はスパイスとハーブの総称として香辛料という言葉を使い、スパイスとハーブの使い分けは前述の部位の違いから区別しています。ちなみに香辛料という文字だけをみると、スパイスやハーブは料理に辛味や香りをつけるものというイメージが連想されがちですが、実際には辛味を与えない香辛料もあります。
例えばシナモンは甘い香りや風味の柔らかさで知られていますが、こちらはいわゆる辛味とは無縁です。またバニラビーンズも香辛料ですが、やはり辛いものとは違います。このように香辛料にはいろいろな種類があり、香りや作用も様々です。
言いかえればスパイスについてもっと知識を深めるなら料理の幅は拡がるということです。
活用無限大のスパイスの学び方
スパイスの活用方法
スパイスは大きく分けてフレッシュか乾燥(ドライ)かに分けられます。
ミックススパイスの良い例
ミックススパイスは複数の異なるスパイスを組み合わせることで、風味を工夫したスパイスとなります。
粒度の違いは大事なポイント
ホールはパウダーよりも香りの飛び方がゆっくりなので、風味を時間をかけて入れ込みたい場合に適します。
スパイスと一口に言ってもその種類はたくさんあると書きましたが、ここではハーブも合わせて「スパイス」という言葉に統一して説明を続けていきたいと思います。スパイスに関してもう少し詳しいポイントを挙げてみます。
スパイスは料理、薬用、アロマ、ガーデニングなど幅広い場面での応用が可能ですが、料理という面に特化してその活用方法を説明します。料理に関する応用を理解するためには、まずスパイスをどのようにカテゴライズするかを理解することが大切です。まずはスパイスは大きく分けてフレッシュか乾燥(ドライ)かに分けられます。
例をあげると、バジルやルッコラをそのままピザやパスタに載せたり、シソの葉を切って冷ややっこの上に飾りつけたり、セルバチコをサラダにしたりと、乾燥させずに料理に使うことができます。見た目の鮮やかさを演出したいならフレッシュはおすすめです。
またドライですが、こちらは保存性の観点から言っておすすめです。スパイスによってはローレルのように乾燥させた方が香りが強く出るものもあるので、好みやニーズに合わせてフレッシュか乾燥物かを選択できます。乾燥スパイスについてはさらに、そのスパイスオンリーで使うか、他のものとミックスするかという使い分けができます。ミックススパイスの良い例としては七味トウガラシがあります。
またカレー粉やインドのガラムマサラなどもそうです。これらのミックススパイスは複数の異なるスパイスを組み合わせることで、風味を工夫したスパイスとなります。カレー粉などはそういうスパイスが単体で存在していると思っている人もいるかもしれませんが、実際にはたくさんのスパイスが織りなす一つの集合体なのです。
また複数のスパイスにさらにスパイスではない塩や砂糖といった調味料を加えると、シーズニングと呼ばれることがあります。ハーブソルトなどが良い例です。乾燥スパイスについてもう一つ、形の粒度も大きなポイントとなります。
ペッパーの粒がまるまる入ったスパイス商品を見たことがあるかもしれませんが、その粒度はホールと呼ばれます。またそれより挽いたものをクラッシュとか粗挽きと呼ぶことがあります。しっかり挽いて粉末状にしたものはパウダーと呼ばれます。
粒度の違いは大事なポイントです。ホールはパウダーよりも香りの飛び方がゆっくりなので、風味を時間をかけて入れ込みたい場合に適します。パウダー状だと口当たりがなめらかだったり、香りがすぐに飛ぶので仕上げのまぶすような使い方に適しています。
もちろん下ごしらえでもOKです。あらびきは両者の間の位置にあり、調理中に使う事ができます。一口にスパイスといっても、上体や形状や粒度によって料理への応用の仕方が多少変わってくるので、まずはそれぞれのスパイスについてどんなシチュエーションでの使われ方が良いのか学ぶと、活用の幅は一気に広がります。
食材に合わせたスパイスマッチング
ではそれぞれの食材に応じたスパイスマッチングについて簡単にご紹介したいと思います。
まずは鉄板の食材である肉からです。鶏肉料理にはどんなスパイスが合うでしょうか?
鶏肉の特徴はわりと主張が弱い肉の味です。ささみなどを食べると分かりますが、味が比較的淡白です。これを踏まえると、やはり主張が強くないマイルドな香りのスパイスを使用することがベターなマッチングと言えます。
例えば煮込むならローレル、焼くならバジル、フライにするならすがすがしい香りのあるタイムなどが合います。香りと味のバランスは大事です。鼻をつまんで何かを食べるとよく味が分からないことがありますが、嗅覚は味覚とよく連動していることがこのことから分かります。鶏肉を使う時は香りがきついものにしないことで、肉の味をつぶさないですみます。
牛肉を使う場合、例えばステーキやハンバーグなど焼き料理をする場合はガーリックやナツメグ、ペッパーなどがよく合います。一方煮込み料理をする場合はローレルやオレガノや刺激的なクローブがマッチします。
豚肉を使う時は臭い消しの意味合いが強くなるので、比較的強いスパイスを使ってみましょう。典型的な豚肉にマッチするスパイスと言えばやはりショウガです。こちらはショウガ焼きに代表されるように焼き料理に良いでしょう。煮込みなら甘い八角やサンショウ、フライにはクローブがよく合います。
次に魚ですが、赤みか青魚か白身か、それとも魚介系かで変わってきます。
青魚は臭み消しとしてのスパイス利用がとても良いです。例えばショウガやフェンネル、オールスパイス(シナモン、クローブ、ナツメグの3つの香りを持ち合せる)、ガーリックなどが良いです。淡白な味がする白身であれば、チキンの時のようにマイルドなスパイスを使えます。バジルやタイム、マリネに使われるタラゴンなどが良いです。
赤みの場合は油が多く臭みをあるので強めのスパイスです。ショウガはこの点よく合います。最後に野菜ですが、トマトには甘く繊細な香りのマジョラムでスープ料理、オレガノでピザやパスタなどがとても良い風味となります。
じゃがいもならローズマリーが土臭さが消えて良いです。またカレーの主原料であるクミンも食欲をそそります。
このように肉や魚や野菜にそれぞれ特徴があるように、スパイスにもそれに適した様々なマッチングがあります。
調理師の格上げに欠かせない基本スキル
調理師として料理の質を高めたり、取り扱える料理の幅を拡げたりするためには、スパイスの使い方についてマスターしていくことがとても大事です。
それには日本で昔からよく使われるショウガやわさび、シソの葉などの使い方について知識を深めることに加え、世界の他の地域で産出されるスパイスの使い方に通じることが含まれます。ヨーロッパなどと違い、日本で西洋のスパイスが入ってきたのは明治時代のころからで、一般家庭に広まったのはさらにそれよりも後の20世紀後半の話です。
ですからまだまだスパイスの奥深い使い方や魅力については十分に知られていない現状があります。海外への、そして海外からの渡航者がどんどん増えてきている国際社会の中で食は多様化しています。他の国の食材を手に入れるのがますます容易になってきているので、これからもエスニック料理などへの関心が高まっていくことが期待されます。
ですから料理の仕事に携わる人はスパイスの上手な使い方をもっと知って、提供する料理に応用できるスキルをアップすべきです。実際のところスパイスが活躍するのは肉料理や魚料理、野菜料理だけではありません。飲料やデザートにも使用されることがあります。
またハーブについて言えばハーブティーの需要があります。スパイスのノウハウを知れば、幅広い客層のニーズに応える下地が作れるのです。とはいえスパイスに関して言えば料理の味だけではなく、スパイスの持つ健康増進作用にも注目することができます。
例えばガーリックやショウガなどは抗酸化作用があるので、老化の原因としてよく指摘される活性酸素を抑え込む効果が期待されています。スパイスの持つ芳香を利用して塩分量を抑制できれば高血圧の予防にもなります。またショウガや唐辛子は体の熱を生んでくれます。
夏によく問題となる食欲の減退にはクミンなどが有効です。ウコンは消化や新陳代謝を活性化してくれます。クローブには殺菌や消毒効果があります。ニンニクはよく知られているように疲労回復効果があります。
ブラックペッパーは便秘解消に役立ちます。ローレルは神経痛に、フェンネルは下痢に効果があります。
他にも薬用効果を持つスパイスはたくさんあります。最近は健康志向の人が増えていて、料理にもそれを求める風潮があります。料理で健康というとサラダを注文するイメージが強いかもしれませんが、スパイスの持つ数多くの効能がもっと注目されれば、ますます食への健康の期待が高まるに違いありません。
この意味においても、調理師としてスキルアップとキャリアアップを図るためにスパイスについて学びたいところです。
調理師として料理の質を高めたり、取り扱える料理の幅を拡げたりするためには、スパイスの使い方についてマスターしていくことがとても大事です。
食材系の役立つ資格スキルランキング
スパイスについてここまで説明してきましたが、もちろん調理師としてスキルアップするためにはスパイス以外の知識や応用力も求められます。
では料理人に役立つ資格スキルや養成講座にはどんなものがあるか、ランキングをご紹介します。
「諒 設計アーキテクトラーニング」が提供している資格講座です。この講座については下の項目でさらに詳しく説明していますが、「通信教育スクール.net」のアンケートで「満足した通信講座1位」に選ばれている講座ということで注目です。約2カ月の学習期間を経て、「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2つの資格を同時に取得できるようになってます。
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- 試験を受けて取得する通常講座
- 試験免除になるスペシャル講座
- 「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2つの資格を同時に取得
こちらは「諒 設計アーキテクトラーニング」が提供している資格講座です。この講座については下の項目でさらに詳しく説明していますが、「通信教育スクール.net」のアンケートで「満足した通信講座1位」に選ばれている講座ということで注目です。約2カ月の学習期間を経て、「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2つの資格を同時に取得できるようになってます。
講座後に試験を受けて取得する通常講座と試験免除になるスペシャル講座があり、自由に選択できます。専属スタッフが回数無制限で学習サポートをする体制になっているので、誰でも気軽に始めやすい講座です。
これは通信講座スクールの「SARA」の資格講座です。こちらも約2カ月の学習期間を通して「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2資格取得を目指せます。SARAは通信教育の大手ポータルサイトで「輝ける女性部門」「女子力アップBeauty部門」「美しくなれる通信教育部門」の3つの部門で1位を獲得しています。女性専用の通信講座となっていますが、男性でも受講可能になってはいます。
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- 通信講座スクールの「SARA」の資格講座
- 「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2資格取得
- スパイスの作用や扱い方を種類別に学習
これは通信講座スクールの「SARA」の資格講座です。
こちらも約2カ月の学習期間を通して「スパイス香辛料ソムリエ」と「スパイスインストラクター」の2資格取得を目指せます。SARAは通信教育の大手ポータルサイトで「輝ける女性部門」「女子力アップBeauty部門」「美しくなれる通信教育部門」の3つの部門で1位を獲得しています。女性専用の通信講座となっていますが、男性でも受講可能になってはいます。
1日30分ほどの学習時間で半年ほどかけてゆっくり資格取得することもできますが、集中して勉強すれば2カ月でも取得可能です。
本講座ではスパイスの歴史など基本の知識から始まって、様々な料理に使われるスパイスの作用や扱い方を種類別に学習できるようになっていて、料理関連の仕事をしている人であれば自分の料理への応用方法を考えるのに良い機会になります。
基本コース(59,800円)では資格試験を通じて2資格取得を目指し、プラチナコースでは受講によって100%資格取得できる体制になっています。
一番役立つのは「スパイス香辛料資格」
資格取得が比較的容易なスパイス香辛料関連の資格
有効的に活用できる知識
飲食業界にいる人にとっては役立ちます
調味料マイスターや専門調理師・調子技能士などのように、料理人としてのさらなる飛躍をとげるために挑戦したい資格はまだまだたくさんありますが、まずは資格取得が比較的容易なスパイス香辛料関連の資格から始めると良いです。
ランキング1位の資格講座(「スパイス香辛料ソムリエ対策コース」)では、前述の通り2つの資格を同時に取れてしまうので魅力です。「スパイス香辛料ソムリエ資格」は「JSFCA(日本安全食料料理協会)」主催の資格で、スパイスの歴史や種類を理解していて有効的に活用できる知識を持つ事を認定する資格です。
もう一つの「スパイスインストラクター」は「JIA(日本インストラクター技術協会)」主催の資格で、スパイスの種類と効果と作用を理解し適切に使用可能な知識を持つ事を認定します。どちらの資格も、スパイスに関するプロフェッショナルな立場を証明してくれるものなので、飲食業界にいる人にとっては役立ちます。
スパイスの歴史としてはヨーロッパ列強とスパイスに関する歴史や、スパイス利用の注意点、防腐効果などについて学べる他、「アニス、ガーリック、カルダモン、タマリンド、メース、ロングペッパー、アーティチョーク、キャラウェイ、利己リス、マジョラム、ホースラディッシュ、フェンネル、セージ、ジュニパーetc」など知名度の高いスパイスや低いスパイスについての知識を深められます。なお通常講座は59,800円で、スペシャル講座は79,800円となっています。
ふだん忙しくてなかなか時間が取れないという場合も、通信講座と在宅受験の組み合わせでこの資格が取れるので、機会を見つけてチャレンジできます。
まとめ
スパイスの歴史は非常に古く、ヨーロッパやインドなどを始めとして多くの国々がスパイスをめぐって国策を展開するほど人々を魅了してきました。
日本ではまだ西洋のスパイスが流入してきてからそれほど時間が経過していないので、まだまだスパイスやハーブを広く深く使う食文化には慣れていません。しかし日本古来からのスパイスも存在していますし、食の多様化も相まって、スパイスに関する知識の習得やその活用のスキルは今後ますます求められてくると予測できます。
スパイスは料理の味を引き立て、香りを与え、臭みを消し、鮮やかな色合いを施し、薬用効果もある奥の深い素材です。
スパイスに関するスキルアップを図る事が、料理人としてのスキルアップに大きく関係するといっても過言ではありません。
紹介したスパイス関連資格の他にも、多くの資格や講座があるので、積極的に受講や受験をして、より奥行きのある料理術を身につけられるようにしたいところです。
- (2017/05/29)スパイス資格を取るにはを更新しました
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